2013年10月18日金曜日

消しゴムハンコで作るエンボス加工

『エンボス加工』
最初に聞いた時は、なんのことだかサッパリわかりませんでしたが、見て納得。

ありますよね、こういうの。紙やシールでイラストのところがポコっと立体的に浮き出ているようなもの。このポコっと浮き出た加工のことをエンボス加工といいます。


このシールも消しゴムハンコで作ったものです。

エンボス加工の作り方を超簡単に説明すると、

消しゴムハンコを押す ⇒ すぐにエンボスパウダーをかける ⇒ エンボスヒーターの熱でパウダーを溶かす ⇒ 完成!!

それだけです。慣れればとっても簡単に出来ます。
それでは、実際にどうやって作ればいいのか、失敗しないポイントも取り上げながら説明していきます。

≪ハンコで作るエンボス加工≫

■準備する道具
消しゴムハンコ
・乾きが遅いスタンプインク
エンボスパウダー
エンボスヒーター
・シールや便箋、封筒等エンボス加工したい物
・白い紙(コピー用紙でもOK)
(・粉払い用の筆)




乾きが遅いスタンプインクは、ツキネコ製のインクでは、普通使用のインク artnic が最適だと言われています。

エンボスパウダーにはいろいろ種類があります。今回は、ハンコのインクの色そのままの色で浮き出させたいので『クリア』のパウダーを使います。

 
エンボスパウダーを溶かす道具は、ここではエンボスヒーターという専用のヒーターを使います。エンボスヒーターを使わなくても、アイロンやコンロ、ロウソクを使って溶かすことも出来ます。が、エンボスヒーターを使うと火が燃え移る危険もないし、手を火傷しそうになることもなく、安全でアッという間にパウダーを溶かすことが出来るので、たくさん作るならやっぱりエンボスヒーターがいいな~と思います。

粉払い用の筆は、ツルツルのシールなど、エンボスパウダーが必要もない場所についてしまった時に払い落とすために使います。コピー用紙のように粉がサラサラ落ちる紙等でしたら必要ありません。私は化粧道具の小さな筆を使っています。絵の具の細筆や書道で使う細筆でも大丈夫です。太い筆は細かい部分の粉を払い落とすのには向きません。

■作り方

1.道具を準備
エンボス加工が上手くいくかどうかは、ハンコを押した後、エンボスパウダーを上手く均等にかけられるかが勝負です。つまり、押したハンコが乾かないうちに段取りよくパウダーをかける準備が必要です。

押した後にすぐパウダーをかけられるように、フタを開けて、白い紙を敷いてスタンバイ!白い紙はこぼれ落ちたパウダーを集めて元のボトルへ戻すために使います。ゴミが落ちていないかどうかは最初に要チェック。紙は半分に折り目をつけておくと、残った粉をこぼさずにボトルに戻せます。ちょっとしたことだけど、ココ、ポイントです。



2.消しゴムハンコを押す
今回はリスの消しゴムハンコを使います。消しゴムハンコとインクを両手に持ち、ポンポンと叩くようにインクをつけて、便箋にポン!と押します。

ハンコを押したら休む間もなく次へ急げ急げ!

3.エンボスパウダーをかける
押したハンコのインクが乾かないうちに、上からエンボスパウダーをサラサラとふりかけます。余った分は元のボトルへ戻すので思い切って、たくさんふりかけてしまっても大丈夫です。印面全てに粉がしっかりつくようにふりかけます。


4.余分なパウダーを落とす
印面にエンボスパウダーがしっかりとついたら、余分な粉を払い落とします。便箋やコピー用紙等のざらざらした紙は、用紙を立てるだけで余分なパウダーがサラサラと落ちてきます。

印面(この写真では茶色いリス)の外側にエンボスパウダーが残ってしまうと、エンボスヒーターで溶かした時に、白イポツポツが残ってしまいます。ですので、必要のない部分はキレイにパウダーを落としましょう。

紙を立てただけでキレイにパウダーが落ちるものはいいのですが、そうではないもの、例えば次の写真のように立てても粉が残ってしまうシール等は、印面の外側についたパウダーを筆を使って払い落とします。


筆で払い落とす作業は意外と難しい。間違って印面に筆が当たってしまうと、そこだけエンボス加工がハゲてしまいます。ここは慎重に、ゆっくりと。

さぁ、余分なパウダーは落ちました。印面にはうっすらキレイにパウダーがのっています。



5.エンボスパウダーを溶かす
さぁ、いよいよお楽しみの行程です。
エンボスヒーターを使って、印面についたエンボスパウダーを溶かします。

その前に…、エンボスヒーターのスイッチを入れると風で周りのモノが舞い散るので、パウダーが落ちた白い紙はどこか遠くへ避難させておきます。

それでは、エンボスヒーターをスイッチオン!

パウダーをつけた印面に向けてヒーターを近づけます。ヒーターはかなりの高温です。手を近づけるとアチチチ!火傷してしまいますので、気をつけて。

しばらくすると、印面のエンボスパウダーが少しづつ溶けて、濡れたように溶けていきます。この変化を眺めていると面白い!エンボス加工で私が一番好きなところ♪


全体が濡れたようになったら完成です!


ありゃりゃ、リスの耳のところがポコっと浮き出ていませんね。

これはふりかけたパウダーが途中で取れてしまったからです。

パウダーをかけた後、紙を叩いたり、筆で印面にあたってしまうとパウダーは簡単にはがれおちてしまいます。そうならないように、パウダーをふりかけた後は、余分なパウダーはさらっと落とす程度にして、すぐにヒーターで溶かしてしまうようにしています。

便箋の下の部分は、枯葉とどんぐりの消しゴムハンコを押して、同じようにエンボス加工をしました。これで完成です。ただハンコを押すだけよりも、かなりゴージャスになりました。

エンボス加工の便箋や封筒は、パッと見、作ったとは思えませんよね。

「これどうやってるの?」

と聞かれると、ついニヤっとしてしまいます。



出来上がったら最後にお片付け。

パウダーを落とすための下敷きに使った紙を半分に折り曲げて、ボトルの中に戻します。新しいパウダーと混ぜたくなければ、別の容器に入れて分けておいてもいいですね。

■おまけ

ひとつ実験をしてみました。

エンボスヒーターとドライヤーって似てるけど、ドライヤーは本当にエンボス加工に使えないの?

気になってしまって、実際に試しました。はたして1200Wのドライヤーでエンボスパウダーは溶けるのでしょうか?

結果は動画をご覧ください。


この動画、エンボスパウダーが端から順番に溶けていく様子もちゃんと写っていてお気に入りです。何度見ても、溶けていく様子は見ていて楽しいです。

それにしても、やっぱりエンボスパウダーはかなりの高熱なんですね~。どんどん溶けていってくれるのでかなり便利です。エンボス加工をするなら、1台欲しいところ。3000円前後で購入できます。

慣れると簡単!ぜひエンボス加工でゴージャスな仕上がりをお楽しみください。



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