2013年11月24日日曜日

ペンをインクに!学校でも職場でも気軽に楽しめる消しゴムハンコの使い方

消しゴムハンコって、押せば押すほど、使えば使うほど、作る時にいろいろ工夫してしまうのですよ。 持ち手の台木があった方が手が汚れにくくて力の入れ加減も押しやすいとか、持ち手にはどんなハンコかが分かるように表面に見える部分にハンコを押してあると便利だとか…。

ハンコを押すには、もちろんインクが必要です。が、持ち手の台木つきの消しゴムハンコとインク、セットで用意するとこんなにかさ高くなってしまいます。



 こんなにかさばるセットを持ち歩くなんてイヤ。コンパクトに使える方法は無いかしら?と、ずっと悩んでいました。

 ハンコはまだいいのです。サイズが小さいハンコを彫ればいいのだから。

 問題は インク!
 インクが無ければハンコだけあっても、ただの消しゴム。

筆箱に入るぐらいの小さな小さなインクなんて無いのかしら?

う~~~~~ん、と悩むこと数週間。

ある日、インクカタログを見ていたら、そこには四角いスタンプインクではなくて、ペン型のインク写真が載っているじゃないですか。

そうだ、これだ!!

普通に筆箱に入れて使っているペンのインクって、ひょっとしたら消しゴムハンコを押す時に使えるんじゃないの?

思いついたら即実行。普通の蛍光ペンを消しゴムハンコの印面に塗って押してみました。 

おぉ、これなら使えそう!!



自分のマークのイラストや名前のハンコって、ちょっとしたメモに押すと可愛らしくて、ちょっと嬉しくなる。そんなハンコって使うことが多いから手元にあるとすごく便利なのです。

蛍光ペンや普通のペンだったら、ふで箱に入れて使うものだし、わざわざ持ち歩くというよりは、いつも使っている物。それに、消しゴムハンコだって、印面を使って消さなければ普通の消しゴムとしてもちゃんと使えます。

そう、   消しゴムハンコ は、消しゴム なのですよ!!

消しゴムハンコ用の消しゴム板も、普通の消しゴムよりはやや固めだけど、ちゃんとキレイに消せます。



ペンのインクで消しゴムハンコを押すやり方はとっても簡単なのですが、ちょっと注意が必要なところもありますので、細かく説明します。

■用意する文房具
・消しゴムハンコ
・ペン、蛍光ペン
・ハンコを押す紙

えーっと、説明するまでもなく、普段当たり前に使っていそうなセットです、ええ。違いは消しゴムなのか、消しゴムハンコなのか。それぐらいかしら。

■消しゴムハンコについて
消しゴムハンコは、作りたいイラストがあれば、そのまま消しゴム板に転写して簡単に作ることができます。詳しい作り方は、『身近な道具で手軽に簡単♪ 消しゴムハンコの作り方』をご覧ください。

文房具屋さんに売られている小さな消しゴムでも消しゴムハンコは作れますが、消しゴムハンコ作り用に販売されているハガキサイズの消しゴムは、文具として売られている消しゴムより彫りやすくて丈夫です。

単なる消しゴムとしてだけではなく、ハンコとしての役割もしっかり果たしてくれるので、兼用で使うなら消しゴムハンコ用の消しゴムで作る方が長持ちします。ちなみに、私が愛用している消しゴム板は、SEEDの『ほるナビ』です。



■ペンのインクでハンコを押す 押し方
やり方という程たいそうなことではなく、説明はとっても簡単です。

消しゴムハンコの印面をペンで塗りつぶして、インクが乾かないうちに紙へポンっ!

ただそれだけ。めちゃくちゃ簡単でしょ♪



筆箱に入れて使う消しゴムハンコ、押し方は簡単ですが、注意したいことはいろいろあります。

1.印面にインクを塗る時には、ムラが出来やすいので出来るだけムラなく塗る
ムラも模様と考えると、それも味があってよしです。ペンのインクは、スタンプ専用のインクと比べると、どうしてもムラが出来やすいです。きちんとインクがぬれているかどうかが分かりにくい蛍光ピンクや黄色などは、消しゴムハンコを斜めにして光を当てるようにして印面に濡れていない部分がないかどうか、塗りムラを確認します。



2.色を変えたい時は、印面についたインクは紙やティッシュにつかなくなるまでしっかり落とす
前に押したインクが残ったまま、違う色を塗ってしまうとインクが混ざって汚い色に変わってしまいます。おまけに、ペン先までインクが混ざってしまって後からペンを使うと思いもよらない色になることがあります。これはスタンプインクを使って押す時も同じこと。薄い色から濃い色に変える時には特に、インクを変える前には前に使ったインクは要らない紙に何度も押すか、ティッシュでやさしく印面を拭くなどして残っているインクをしっかりと取り除きます。


写真はピンクの蛍光ペンインクで押した後にブルーの蛍光ペンで押しました。微妙にピンク色が残って紫色っぽくなっている部分があります。

3.印面は傷がつかないようにカバー
筆箱に入れると、シャーペンやボールペン、定規などが印面にあたって傷がつきやすくなります。知らない間に斬新なデザインに変わってしまったりして?
厚紙で巻いて消しゴムカバーを作れば傷防止になります。



4.消しゴムとして使うのは、印面とは反対の面で
消しゴムハンコは消しゴムです。よく消えます。インクをつけた面は、そのまま消すと逆にインクが紙に写って汚れます。そのうえ印面で消すと、端からどんどん印面が欠けていってしまいます。どうせなら最後までハンコとしても使いたい!なので、私は印面とは逆の白いところで消すようにしています。



消しゴムハンコは、ハンコとしても消しゴムとしても使えて一石二鳥。小さくて、どこへでも押せるようなハンコは持ち手をつけずにふで箱に入れておけば、気軽にポンポン使えて便利ですよ~。


(追記:散々悩んで思いついた!と思ったペンをインク代わりにする方法は、スタンプ愛好家の方々の間ではふつうに使われていると知ってあらっ!(^^;)



にほんブログ村 ハンドメイドブログ 消しゴムはんこへ
にほんブログ村





2013年11月6日水曜日

インクの選び方<その2>6種類比較 便箋に押すインクはどれが最適?

便箋に秋の紅葉消しゴムハンコをポンポンと押しながら、あれれ?と思って手を止めました。

なんだかムラがいっぱいじゃない?


これを押したインクは、紙にも布にも押せるバーサクラフトインク。インクがハンコにたっぷりつきやすくて使いやすいので、紙にも気にせずに使っていたのですけど…。

「便箋にうっすらとハンコを押して文字の下に紅葉が写っているとオシャレよね」

と思って、インクをつけた直後は外枠に押し、そのままインクをつけ直ししないで2回目、3回目と押したのが便箋の線が引かれた部分です。確かに薄くついているのだけど、濃い部分があったり薄いところがあったりムラが目立ちます。

インクの種類は私が持っているだけでも6種類あるのだけど、ひょっとして、種類の違いはこういった細かいところに影響するのかな?

ハンコ用のインクって、なんでこんなに種類がたくさんあるの?と思うぐらいたくさんあるんですよ。しかも使い分け方があまりよくわからない!最初にインクを買いに行った時には、どれを買っていいものやら全くわからなくて、そのまま諦めて帰ってしまったぐらいです(笑)

メーカーさんのカタログを見たり、知っている人に聞いたりした今でも、紙に向くインクはアートニック、布に押すならバーサクラフト、ほぼ万能で陶器や皮やプラスチック、オールマイティに使いたいならステイズオンインク、という分け方で後のはよくわかってないぐらいですから。

「わからないなら実際に試してみよう!」

ということで、インク全種類の赤色(赤がなければピンク色)のインクを使って、同じ条件で便箋に押してみました。

さて、便箋に薄付きで押すにはどのインクが一番キレイに押せるのでしょう?

■用意したインク

左から、ステイズオンミディメメントバーサマジックブリリアンスバーサクラフトアートニックの6種類。すべてツキネコ製のインクです。

このうちの2種類はインクを見ただけでも明らかに違います。何が違うのかというと…。

写真を見れば分かりやすいかな?

左奥の2種類は、側面がスポンジっぽくないのです。


一番左のステイズオンミディとその右隣、メメントはインクの種類が「染料系インク」といって、水や油なんかの溶剤に溶けています。なのでこのインクを使って紙に押すと紙にインクが染み込みます。

その他の4種類は「顔料系インク」です。顔料系インクは溶剤に溶けずに粒子になっています。紙に押してもにじみにくいインクなのです。

■6種類のインク色のつき方比較

では1種類づつ、薄付きになるように押してみましょう。

使った便箋は、私が大好きな文具メーカー、ミドリカンパニーの一筆箋です。製品の裏面に書かれていますが、紙の種類でペンの適正というのもあるのですね。これもインクとの相性です。


消しゴムハンコは次のようにして押していきました。
インクをつけた直後は濃いので、文字を書く欄外へ押す。次にインクをつけなおしせず2回目を便箋の本文を書く場所へ押します。こうすると少し薄めにインクがついていい感じ。3回押すとかなり薄くなってしまって限界です。2、3回押したらインクをつけなおし、また同じように繰り返して押していきます。

キレイに押せる重ね押しの方法は、『チビ消しゴムで作った簡単ハンコで豪華便箋を作ろう! (重ね押し)』 の後半に詳しく書いていますので、そちらをご覧ください。

それでは、実際にそれぞれのインクで薄めに押すとどうなるかを1種類づつ見ていきます!

ステイズオンミディ
このインクのイメージは、私の中ではほぼオールマイティー!陶器でも革でもプラスチックでも布でも、もちろん紙にも使えるインクです。ただ、ツルツルすぎる袋とかクリアファイルなんかはよほどしっかり乾かないとすぐ落ちるし、こするとインクが剥がれてしまったりもします。

このインク、赤色が無いので代わりにピンク色を使いました。押してみての感想は、やはり染料系のインク。紙には染み込んでしまうので、インクを付けた直後に押した右上の紅葉なんかは少しぼやけてしまっています。

意外だったのは2回目3回目に押した時。少しムラはあるけど、思ったほど悪くはありませんでした。

メメント
こちらもステイズオンミディと同じく染料系のインク。やはりインクをつけた直後はにじんで輪郭がぼやけてしまっています。さらに、2回目に押した紅葉も白いムラがたくさん入っています。



うーん、このインクが一番ムラが酷いかな。

バーサマジック
バーサマジックは薄づきのインクなのです。そんなこととはつゆ知らず、以前は頑張ってインクをつけて、濃くならないのはなぜ?と不思議に思っていた私。今思うと笑ってしまいます。

写真右上の紅葉がまさにそうで、しっかりインクをつけてもこんな薄い感じになります。今回のように、文字の裏側に透けるように押すにはピッタリなインクです。このシリーズはインクの色合いも落ち着いていて、はかなげな感じが秋っぽくて素敵です。



ブリリアンス
ブリリアンスは私が一番好きなインクです。特に、押すとキラキラ輝きがあるパールインクがお気に入り。インクがたっぷりつきやすくて使いやすい。

今回使ったインクもキラキラなインクなのですが、薄く押すとあまりキラキラ感もなく、ちょっぴり残念。でも薄くてもわりとキレイに表情が出ています。



バーサクラフト
バーサクラフトは布に押すには一番いいインクです。このインクもどちらかというと、インクがたっぷりつくタイプ。色の種類が多いので、インクがしっかりついてほしい時には重宝します。私は、次に出てくるアートニックよりもよく使っています。

このブログの一番最初に載せた写真は、このバーサクラフトを使って押したもの。紙にもよく使っていたので、薄く押した時にムラが多く出るというのには驚きました。

こちらの写真では最初ほどムラはひどくはないですね。それでもやはり、キメが荒いというか、繊細さには欠けるかな。意外でした。


アートニック
最後に、普通紙専用インク、アートニック。色の種類が98色もあって色選びに嬉しい迷いが出るインクです。バーサクラフトに比べると薄づき。なので、アートニックよりもバーサクラフトを使うことが多かったのですが…。

さすが普通紙向けのインク!今回の比較では発色のよさもキメの細かさも揃って一番だと思います。インクをつけてから3回押してもホントキレイに薄づきになっていい感じです。


という訳で、便箋に薄く押すというテーマで一番綺麗に押せたと感じたのは、アートニックです。

最後に、アートニックで2色押ししたもみじハンコの便箋を作ってみました。



薄く重ね合わせた感じもいいですね~。これからは、紙に押す時、特に薄く押したい時にはアートニックのインクを使おうと思いました。


にほんブログ村 ハンドメイドブログ 消しゴムはんこへ
にほんブログ村